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技術コラム

フッ素樹脂(PTFE(テフロン)、PCTFE、PVDF、PFA)の切削加工

優れた機能性から幅広い用途で使用されるフッ素樹脂ですが、切削加工を施す際にはどのようなポイントを押さえなければいけないのでしょうか?
今回はフッ素樹脂の切削加工における3つのポイントをご紹介します。

 

フッ素樹脂(PTFE(テフロン)、PCTFE、PVDF、PFA)とは?

フッ素樹脂とは、フッ素原子を含むプラスチック原料の総称であり、代表的なフッ素樹脂としてはPTFE(テフロン)が挙げられます。PTFEの他に、PCTFE、PVDF、PFAなど様々な種類があります。それぞれの種類によって性質が少し異なりますので、注意が必要です。
フッ素樹脂は優れた機能性を持っていることから半導体業界、自動車業界、産業機器などあらゆる業界で使用されています。

 

フッ素樹脂(PTFE(テフロン)、PCTFE、PVDF、PFA)の特性

フッ素樹脂の一番の特性としては、ほぼ全ての有機溶剤、アルカリ性、酸性のものにも耐える耐薬品性を有していることが挙げられます。さらに、耐熱性、耐寒性にも非常に優れています。フッ素樹脂の種類により異なりますが、250℃程度の高温から-100℃程度の低温環境であっても、問題なく使用することが可能です。これらに加えて、非粘着性、絶縁性、耐候性、高摺動性、撥水性などの優れた特性を有しています。

一方、機械的な側面では寸法安定性が悪いため、精度を出すことは非常に難しい材質といえます。さらに、フッ素樹脂は硬度が低いため、簡単にキズが付いたり衝撃により変形する恐れがありますので、取り扱いには注意が必要です。

 

フッ素樹脂(PTFE(テフロン)、PCTFE、PVDF、PFA)の切削加工における3つのポイント

フッ素樹脂の切削加工におけるポイントを下記にてご紹介します。

1.加工時の温度管理を徹底する

上述した通り、フッ素樹脂は温度による寸法変化が大きいため、加工時の室温管理や切削時に発生する熱に注意する必要があります。特にフッ素樹脂の中でも、PTFE(テフロン)は、20℃付近での体積変化が大きいため、要注意です。そのため、高い寸法精度が要求されている場合は、加工前の材料の温度ならしを徹底することをお勧めします。


2.傷、汚れがつきやすいため、加工時には細心の注意を払う

フッ素樹脂は、硬度が低いため傷が付きやすい樹脂素材です。さらに、白色の素材であるため、汚れも非常に目立ちます。これらの特徴から、フッ素樹脂の加工を行う際は、傷・汚れに細心の注意を払う必要があります。


3容易に変形するため、クランプには気を付ける

フッ素樹脂は前述の通り、硬度が低い樹脂材料です。そのため、クランプ時に変形する恐れがあります。こういった事態を防ぐために、クランプの際には、圧力設定を適切にすることをお勧めします。

 

フッ素樹脂(PTFE(テフロン)、PCTFE、PVDF、PFA)の加工事例

半導体製造装置用 ガラス板搬送ケース

半導体製造装置 ガラス板の搬送ケースこちらは半導体製造装置のガラス板搬送ケース部品です。当部品は、使用の際に薬液に触れるだけでなく、搬送するガラス板が非常にデリケートであるという課題がありました。そこで当社では、耐薬品性に優れたフッ素樹脂(テフロン)を使用し、部品内部にはステンレスシャフトを貫通させることにより高強度を実現しております。

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3次元形状 大型接手

3次元形状大型接手こちらは、半導体製造装置用の大型継手部品です。当製品は、試作部品であったため、金型製作費用が掛かる射出成形ではなく、切削加工で製作する必要がありました。ただ、接合される相手方のパイプ外径に合わせて3次元形状、かつ薄肉形状であるため、切削が難しいものでした。特に3次元形状では厚みを均一に加工する技術が要求されます。

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フッ素樹脂(PTFE(テフロン)、PCTFE、PVDF、PFA)の切削加工なら当社にお任せください!

樹脂・金属切削加工.comを運営する株式会社ハンシンでは、長年にわたり、樹脂及び、金属の切削加工を行なってまいりました。その中で培ってきた樹脂・金属の切削加工に関する豊富なノウハウ・経験を活かして、お客様が求める機能用途やコストに応じて最適な材質を提案することが可能です。

さらに、当社では広大な敷地を活かして豊富な樹脂在庫を常備しており、五軸加工機や複合加工機を保有しているため、短納期対応が可能です。樹脂及び、金属の切削加工に関するお悩みがございましたら、是非当社にご相談ください。